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異彩を放つ黒い塊。
それがこの住宅の印象かもしれません。
しかし中はもっと凄いことになっています。
ガラスで構成された階段。真上から降り注ぐ光。
きっとここを訪れた人は度肝を抜かれることでしょう。
しかし、それらには理由があります。
ガラスの階段と天窓は、地階となるエントランス空間まで光を届けるため。
黒い塊に見えるのは、実は左官のコテを残した風合いのある仕上げであり、前面に植えられる植栽をキレイに見せる効果も持っています。
2階の天井高さは約3.5m。そこに設けられたハイサイドライト(高窓)からは、空(雲)のみが見えるという仕掛けが施されています。
そして、夜にはそこから温かな光が漏れるという構成。
暗闇に黒い塊は溶け込み、光だけが浮かび上がる感じ。
8.1mの正方形の中に詰め込まれた宇宙。
空を強く意識した住宅でもあります。
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