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設計の取っ掛かりに一枚のラフプランがありました。
それはお施主様自らが考え抜かれた図面スケッチでした。
私達の心の中は二つの思いが葛藤していました。
お施主様プランを元にしてご提案すべきか
はたまた、私達が考えるベストプランを提出すべきか。
結局、後者を選ぶことにしました。
なぜなら、それこそが私達の役目だとおもったからです。
結果は大変喜ばれました。考えもつかなかったプランだ。と。
勿論、お施主様の意見を無視するのではありません。
むしろ、お施主様が本当に望まれているカタチを汲み取って
「こうするのはいかがでしょう?」と投げ掛けてみるのが
私達の役割だと思います。
一階にいくつかの事務所。二階に住居。という形態ですが
その全貌は、「門」のようなカタチをしています。
人々を迎え入れ、そして送り出す門。
夜には暖かい光が、ここで働く人々の帰りを待っています。
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