|
二つの片流れ屋根(SHEDS ROOF)が外観を特徴づけています。
敷地周辺は、建替えによる高密化が進む住宅地。その為、周囲に対してあまりオープンにせず、閉じつつも開くようにしたいと考え、一部が開かれたコートハウスとしました。
建主は60代夫婦と娘の3人。
趣味のアトリエと、親戚が泊まる客間、2台分の駐車場、京都町屋のような雰囲気が欲しい・・とのご要望。
そこで、パブリックなスペースを南道路側に、プライベートなスペースを北側に、その間に中庭を挟み、大小2つの棟を配置しました。また、敷地が道路より1.2m程上がっていることを利用し、駐車場は建物内に取り込み、結果、庭の景色が充実。南北棟のレベルが変わったことで、テラス越しの視線が交差しない配慮にもつながりました。
金属の波板やブレース、セメント板といったクールでドライな外観に、やさしさを与えている赤茶色の木製格子や木の架構は、建主の要望の一つであった町屋からヒントを得ています。
それぞれの空間が表情を持ち、四季折々の風景を満喫できる住まいとなりました。
(写真左から時計回りに)
1.ハナミズキが植えられたテラスを挟んで、大小2つの棟からなる (撮影/松本保)
2.2つの片流れ屋根が外観を特徴づける (撮影/畑耕)
3.吹き抜けのリビングを見下ろす (撮影/松本保)
4.ダイニング南側の開口部は、直接テラスとつながる (撮影/松本保)
5.草木染めをするアトリエは、客間としても利用 (撮影/松本保) |